次の代へ事業を引き継ぐ責任

事業者には次の代へ事業を引き継ぐ責任があります。あなたの経済活動には,従業員,取引先の生活がかかっており,あなたの経済活動は国や地域を豊かにしているのです。将来のためにあなたが営んでいる事業は次代へ引き継がなければなりません。

また,適正に次代に引き継ぐことで,あなた自身も株式の譲渡代金や相談役等の地位継続により経済的なメリットを得ることかできます。

赤字・債務超過でも無理なく引き継ぐ方法もある

現在,事業が赤字であったり,債務超過であることで,事業の継続・引継ぎを諦めている人もいると思います。しかしながら,事業に必要な財産を絞り込み,再編し,債務について適切な対応をすることで赤字・債務超過の事業を継続性のある黒字として承継することができる場合もあります。

もし,適切に事業継続しなければ,あなたの家族はあなたの死後に債務整理に追われ,あなたの従業員は路頭に迷うことになります。赤字・債務超過の企業こそ,一刻も早い対応が必要です。

経営者が60歳を過ぎたら事業承継にとりかかる必要がある

事業承継を考えたいと思っていても,なかなか取りかかることができないのが人情と言うものです。しかしながら,とりかかりが遅ければ事業承継は手遅れになります。弁護士として,相続で揉めたり,赤字・債務超過への対応ができず相続放棄や破産の途をたどる事業者を多く見てきました。そんな失敗をしないためには何よりも早く取りかかることが必要です。

黒字の健全経営の場合でも事業承継には3年程度の時間を要します。赤字・債務超過の場合は5年程度みる必要があります。

ところで,多くの人は平均寿命を前提に計画を立てます。男性で概ね80歳ですから,それまでに間に合えばよいと考えるのです。しかし,平均寿命というのは健康な体と十分な判断力をもって生きていられる期間ではありません。健康に生きていられる期間の平均は約70歳(健康寿命)だと言われています(厚生労働科学研究「健康寿命における将来予測と生活習慣病対策の費用対効果に関する研究」)。

また,後継者が期待したレベルにない場合,先代がサポートして成長を待ち,場合によっては復帰して別の後継者を探す必要があります。

ですから,理想的には60歳を過ぎたら事業承継にとりかかる必要があり,その後までのんびりしていては手遅れになる可能性があります。

長く働きたい場合も,事業承継への手はずをまず整え,その後で働き続ければ良いのです。

弁護士報酬・費用について

黒字企業については想定事務量によりお見積もりします。赤字・債務超過企業については,原則として,圧縮された債務額の10%となります。

弁護士報酬は,事業承継終了後に分割でお支払いいただくことになります(なお,段階に応じてご相談の上,実費のみをいただく場合があります。)。

ご依頼方法

弊所宛にお電話の上,事業承継の件としてご予約下さい。